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文字通り、自動車から排出される有害物質を規制することですが、みなさんもご存知のように自動車エンジンからは、不完全燃焼によりCO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)が生成し、高温高圧によってNO(/x)(窒素酸化物)が生成されます。
エンジン
またガソリンのアンチノック剤として混入された、四エチル鉛から無機鉛塩や鉛酸化物の微粒子状物質(PM)が排出され、ディーゼルの場合は、局部的に酸素不足を生ずると炭素が遊離して黒煙を出します。
これら有害物質が大気汚染の原因となっています。

四エチル鉛の添加は、日本でも1976年2月以降は禁止となっていますが、他の有害物質について、米国では上院議員E.S.マスキーらが、大気清浄法の改正法(一般にマスキー法という)案を議会に提案しました。
この法案は、乗用車排出ガス規制に関して画期的なもので、CO、HCは1975年1月以降、NO(/x)は1976年1月以降、ともに1970年測定値より90%減らそうというものでした。
しかし、大手自動車メーカーがNO(/x)の規制強化に強く反対し、結局1974年1月にNO(/x)規制は廃止に追い込まれました。

日本では、草創期の環境庁が国民世論を背景に各メーカーに技術開発を急がせ、その結果、走行1km当りのNO(/x)平均排出量を0.25g以下とする、乗用車排出ガス1978年度規制を達成し、これと同時に燃費の面でも改善されました。
米国がこのNO(/x)排出規制を中途で廃止したため、日本の乗用車は世界一優れているという評価を得て、日本車の輸出が飛躍的に伸びたのでした。
低排出ガス認定
その後、とくにNO(/x)の規制が強化され、1992年に〈自動車排出窒素酸化物総量削限特別措置法〉(自動車NO(/x)法)、2001年にこれを改正し、PMの規制を加えた改正〈自動車NO(/x)・PM法〉が制定されました。

以前に同じようなことを書いていますが、アメリカもそうですが、ヨーロッパ(特にイギリス)ではもっと酷かったので、現在での規制はヨーロッパの方が厳しいかもしれません。
一昔前に「霧の都」といわれていましたが、実際には自動車の排気ガスが原因だったので、規制が厳しくなるのは当然だったのでしょう。
これから先、ガソリンも底がつくでしょうから、電気自動車やガソリンの代わりになる燃料車が主役になるでしょうが、日本のメーカーをはじめ、ドイツメーカーが挙って新技術を開発し始めているので、あと10年くらいで市場に出てくるのは間違いないでしょう。
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